VisorDX改:Li+化 |
![]() ちょーーどvisorを二次電池化しようと思っていたのでひっじょーにタイムリーでした。 なぜってvisorをニッケル水素とかで二次電池化しても、クレードルにACアダプタとかつながなきゃ 駄目じゃないですか。USBから充電したいなって思ってたんですよ。 でもその為にはクレードルの中に簡単な定電流回路(って言っても抵抗だけですませちゃうつもりだったけど) を入れて1/10Cぐらいの電流で標準充電してやろうかと思ってました。 またはMAX713でもつかって急速充電しちゃうかなってね。でもそんときはクレードルに載せるたびに 急速充電しちゃったら電池はメモリ効果で駄目んなるな。充電するときだけ充電ボタンつけるかなとか いろいろと考えていたんです。 そこへこの(MAX1811)情報!!ばらした携帯のリチウムイオンバッテリもいくつかあったはずだ! と早速サンプル請求。開発アプリケーションはもちろん「PDA」ね。マキシムさんごめんなさい。 石が届く前にvisorをばらしてみました。 さてさてどうやったら四角いリチウムイオンバッテリがvisorの腹の中に収まるか。 結構悩みました。 電池ボックスをぶった切っちゃえば体積的には単4バッテリ2個よりリチウムイオン1セルの方が小さいので 入るのですが、電池ボックスぶったぎっちゃうといざというときに何処でも入手できる(しかもダイソーでは 4本100円)の単4アルカリバッテリが使えない・・・ これは緊急んときほんとにマジにやばいかも。 んで結論として導き出された答えは 電池ボックスぶっちぎり! しかしいざというときにはそのスペースに単4電池ケースが納まって電池も使える! でした。 その為には理想を言えばvisorの筐体がもうひとつ必要です。 うまーく加工して切り取った電池ボックス部をそのまま使う!なんて無理ですから。 だけど、visorDxが9800円になってやっと購入できた私にとってもう一台購入するなんて論外です。 それにもうDx売ってないし。 んじゃあなんか別のなんかを利用するかな。と・・・ ちょうどそのとき、メールで「壊れたDX差し上げます。」 (VisorValley) って投稿が!!! 「下さい!」って速攻でレスしたらラッキーな事に一番のりでこの壊れたVisorDX(オレンジ) をいただけることになりました。 joriさん、本当にありがとうございました。感謝感激です。 欲しかったオレンジで感動は2倍です。 届いたvisorを見てびっくり!見た目は全く問題なし。 本当に壊れてんのぉ?ってかんじです。早速電池入れて電源スイッチ押してみたら・・・ やっぱ駄目です。あたりまえ。 コネクタの接触不良とかだったらすぐ直っちゃうかも・・・と思い、開腹してコネクタ類 ごにょごにょ・・・やっぱ駄目。しょうがないか。 てかこの程度で直ったら返さないと悪いじゃん。 まあ筐体を利用させてもらうつもりだったので、筐体がまんま無事だったのでラッキーでした。 自分のDxの内臓移植してオレンジにしよっと。 ![]() ![]() 電池蓋はそのまま使えて、開けたらリチウムイオンバッテリと充電回路が一緒に取り出せて、 その代わりに単4電池ボックスが納まる!って仕組みにするはずが!!! 電池蓋の爪の部分が邪魔でちょんぎっちゃいました。そして電池蓋は瞬間接着剤で接着しちゃった。 てえわけで、Li+化は第1フェーズとして Li+のみとなりました。 将来電池ボックスをつけられる様にするとか、 緊急充電装置(携帯用のそんなのがあるじゃないですか。あんな感じのもの)を作るとか、 スプリングボード型の電池ボックスにするとか・・・ とにかく次フェーズでの開発になりました。 て訳で加工した筐体は右図のヨウになりました。 クリアな筐体だったのでルータで削った部分が白くなっちゃってかっちょ悪かったです。 だからHandspringのシール貼ってごまかしましたよ。 基板の方の改造です。 ![]() それからすぐ近くに基板対基板コネクタがありますので、端子をはずすときに半田をソコに 飛ばさないように注意が必要です。 あと極性を覚えておかないとあとでめんどいことに。 実は私もわからなくなってパターン追う羽目に。もういっこのvisorの基板を見ればすぐにわかったのにね。 ![]() バッテリを基板に重ねてみるとスーパーキャパシタの野郎と重なってしまいました。 こいつは困ります。3次元で考えたら大丈夫なのかな?よくわからないですが、 なんとなくよろしくなさそうなんでこのスーパーキャパシタを立てることにしました。 確かこれくらいのスーパーキャパなら沢山持っていたはず。 しかも立てるように端子が出てるのもあったんですが、 とにかく探すのが面倒なんでスズめっき線を使って立てました。 スーパーキャパシタを立てる手順です。 ![]() ![]() 外したらそこにある二つのランドにスズめっき線を立てます。一番左の写真みたいにです。 スズめっき線とはスズでめっきした線で、ごく普通のご家庭にあるものです。 嘘です。なかったらごく普通にあるリードタイプの抵抗の足とかをカットした残りなどを利用してください。 またこのときに極性がわからなくなりました。ちゃんとメモっておきましょう。 そして立てた2本のスズめっき線で挟むようにして外したスーパーキャパシタを立てます。 くれぐれも極性を間違えないように。 そしてここでいいかなーって思ったら半田付け。 リードにあらかじめ予備半田をしておくと楽チンです。 真ん中の写真です。 ![]() ![]() 基板を接続してリチウムイオンバッテリを重ねてみると、 無事にバッテリとキャパが干渉せず大丈夫そうな感じがしてきました。 実は後で気が付いたんですけど、他に手持ちのリチウムイオンバッテリの中に もうちょっと小型でしかも容量が多いのがあったんです。 そいつだとなんとスーパーキャパシタを寝かせたまんまで干渉しないで入ったのでした。 電池ボックスをぶった切ったときに、 ![]() なんかいい手はないかなーって考えて、そいえばスポンジの様なゴムの様なクッション になってて片側が両面テープなのがあったなーと。 しかし、そいつの在り処は右下の写真の奥の下の方。 ちょっと作業台を手前にずらしてとった左下の写真で ちょこっと見えているこの辺にあるはず。 ちらっと覗いたのですが・・・探すのはあきらめました。 とりあえず基板対基板コネクタがしっかりはまっているのを確認してから筐体を閉じるということにしました。 ![]() ![]() ![]() それからそれから・・・小さ目のヤスリも見つかりました。 でももう筐体加工は終わっちゃった後、残念。 MAX1811 ![]() ちなみに写真に一緒に写っているスタイラスペンはjoriさんにオレンジDxと一緒にもらったものです。 改めて感謝!>joriさん ![]() Handspring社からダウンロードした Development Kit for Handspring Handheld Computers っていうドキュメントに詳細が載っています。 このVdock端子はそのままSpringBoardコネクタの18ピン、52ピンにつながっていてスプリングボード モジュールの充電等に使用するとの事です。 最大定格が5V 1AなのでUSB電源をそのままつないでも将来的にこの端子を利用するスプリングボードモジュールが出てきたとしても 今回の改造のせいでそのモジュールを壊す事はなさそうなので一安心です。 上記のマニュアルのスプリングボードモジュールコネクタの解説頁より抜粋します。
充電中を表す端子がMAX1811には用意されています。 ![]() ![]() ではLEDは何色がいいのか? ![]() ![]() 小型のディップのLEDでそれ以外は赤と 緑と 黄。黄は白と同じ理由でやめ。 というわけで赤と緑で試してみました。 左の写真が赤で右の写真が緑です。ちょっと写真じゃ良くわからないですね。 ちなみに抵抗は100ohmにしました(だったと思う)。 USB(+)のが4.6V、LEDのVFが1.2Vとして34mA。 ちょっと多すぎか。MAX1811の吸い込みはいくつまでいいんだろ? 充電中しかこのLEDは点灯しないので消費電流は考えなくていいのでがんがん流したいところですね。 さて結局見た感じで赤の方がはっきりしていたので赤色のLEDを使うことにしました。 抵抗値はそのまま100ohmにしました。ただ、100ohmのチップ抵抗が行方不明。 1kohm以下のチップ抵抗が集団行方不明なので、しかたなくディップの抵抗を使うことになりました。 これがまためんどくさいことになるんだよな。 回路図です。配線図を兼ねています。 ![]() 1番ピン:バッテリ電圧の設定です。 今回は3.6Vのリチウムイオンバッテリを使用しましたので4.1Vにします。 つまりグランドに落とします。 リチウムイオンバッテリってこれ以上充電しちゃいけない電圧が2種類あるんです。 1セルあたり4.1Vのものと4.2Vのもの。そしてその見分け方は メーカーのデータシートを見ること。なんですけどそれじゃあねぇ。 たいてい4.1Vのものは電池の定格電圧が3.6Vってなってます。 4.2Vのものは3.8Vってね。3.7Vって書いてあるのもあるけど、これはどっちかな? 安全みて4.1Vにしておいた方がいいかも。 て感じでいいかげんにやってます。過充電するとバクハツすっから気をつけましょう。 いや、脅しです。液漏れぐらいですむと思います。 でも液漏れしてvisorは壊れます。 2番ピン:充電電流の設定です。 500mAと100mAが選択できます。USBからは500mAまで取れるのですが、 使っているHUBが給電式でないのと、他にも電源をつかいたそうな周辺機器があるので 100mAにしました。 空っぽでも一晩でフル充電になるので十分でしょう。 おーっと、PCの電源入れてないと駄目ジャン。 まあいいか。なんか企画ミスっぽい。給電式のUSBハブを使うか、クレードルにACアダプタ つなげればPCの電源入れて無くても充電できますね。 っておい!ACアダプタがいやでUSBからの充電にしたんじゃなかったっけ? 3,6番ピン:グランド 4番ピン:入力です。クレードルコネクタの7番ピン(Vdock)につなぎます。 5番ピン:出力です。 ここからバッテリに接続します。 Typical operating circuitにこの端子とグランドの間にコンデンサが書いてあったので 適当に104を入れました。 後でちゃんとデータシート読んでわかったんですけど2.2uF以上のコンデンサを入れましょうって 書いてありました。まあいいや。 7番ピン:Enable inputです。Highで充電開始です。4番ピンのINにつなぎます。 8番ピン:充電ステータス出力です。オープンドレインです。充電中にOnになります。 4pin -> 100ohm -> LED -> 8pinとしました。 超難しかったのがLEDの高さの決定。 ![]() 実装の終わった基板です。 ![]() ![]() ![]() ![]() LEDの位置決めがまた超々むずい! ![]() まずケースにメイン基板を置きます。ねじ止めはしなくてもいいよ。めんどいから。 そしてバッテリを置きます。線の引き回しにご注意を。 充電制御基板は適当にぶらぶらさせておいてボタン基板をはめます。 そしてLCD基板をはずした上ケースをはめます。 リチウムイオンバッテリはその四方を固定するために、 ケースにアクリルの板を切ったものを瞬間接着剤で貼り付けています。 充電制御基板はリチウムイオンバッテリに両面テープで固定するため、 リチウムイオンバッテリ自体がぐらぐらしちゃったらLEDの位置が固定できなくなりますからね。 ただ、サイズ的に結構ぎりぎりだと思うのでうまく調節してください。 ![]() そして、 ![]() 抵抗がでかくて充電制御基板とボタン基板の間に入らない! くっそーー、チップ抵抗だったら大丈夫だったのにぃぃぃぃ・・・ ![]() 再び位置合わせ。 ![]() ![]() 異常です。(;_;) ![]() 失敗です。このバッテリに合わせてケースとか加工しちゃったのに。 しかもLEDの位置決めとかめんどくさいのにぃぃぃ・・・ 今回の電子工作は波乱万丈です。苦労してます。 ずーっとアプリの仕事ばっかりやってきたバチがあたったのでしょうか。 神様許してください。私だって好き好んでアプリばっかりやっているのではないのです。 お願いします神様。アーメン!アーメン! しょうがないから別のリチウムイオンバッテリで実験です。(T_T); ![]() ちなみに単4二本の3Vより高い電圧がvisorの回路にかかることになりますが、 どーせDC/DCコンバータとおって3.3Vに昇圧してるんだから問題ないでしょ。 5Vって事はないよね。多分。 3.3Vだとしたら入力電圧の方が高いけど最近のDC/DCはきっと大丈夫だから。 ちゃんと調べてないけど平気だと思う・・・ 良い子はまねしないでね。 まねしたかったらちゃんと調べてからやりましょう。 この京セラのリチウムイオンバッテリを使って試してみたらちゃんと4.1Vまで電圧が上がって ちゃんと充電が終了しました。よかったよかった。 てえわけでこのバッテリにあわせてまた、ケースの加工とLEDの位置合わせを行いました。 二度手間。 ケース閉じてちゃんと電源が入ることを確認してねじ締めてさあ、 本体側の改造は完成です。次はクレードルの改造! って思ったら・・・ ![]() ![]() クレードルの改造です。 ![]() まあとにかく分解。 とりあえずUSBの線は4本とも来てました。よかったー。 テスターで計ったらちゃんとつながってた。よかったー。 抵抗つなげて電流測ったら100mA流せた。よかったー。 使ってるUSB HUBがpoweredじゃぁないんで電流とれないかなって思っていたんだけど。 他のUSB周辺機器を使うときに要注意ですね。 USBから電源とっている周辺機器はcanonのスキャナで、こいつが一番食いそう。 だけどたまーにしか使わないから。 それからUSBのLANアダプタとUSBシリアル変換のケーブルとH" 用のケーブルもかな。LANアダプタ以外はたまにしか使わないから問題ないね。 クレードルの中にはテストピンがいくつもあって ![]() ![]() さあクレードルも元に戻して、 USBつないでvisorDx改をクレードルに乗せると・・・ ![]() 無事充電中LEDが点きました。 写真だとわかり難いかもしれませんが屋内だと結構明るく光っています。 Li+化の道のりは長かったです。 まだまだ改良の余地は沢山ありますがオリジナルなvisorが出来たってことで 満足です。 電池電圧の表示が3.27Vまでしかいきません。ADがサチってるんでしょう。 電池電圧の警告とか困りますね。 警告する電圧を設定できるpalmwareがあったと思ったんだけど・・・ 電池種別で「アルカリ」とか「ニッカド」とかから選ぶのしか見つからなかった。 自分で電圧を設定できるのを探そうっと。 上は3.27V以上で100%になっちゃうけど、それは仕方ないね。 それよかDC/DCの入力が3.3Vを超えて本当に大丈夫な回路になってるかな? |