VisorDX改:Trevaを繋ぐ

Treva って知ってます? ふつーの人にはあんまり知られていないDDIポケットのfeelH"端末に繋がる小さなCMOSカメラです。 以前、梅宮アンナが出ていたfeelH"のCMに出ていたんですけどねー。知名度低し。 だいたい、H"ユーザって少ないからなー。
右の写真はオレンジのKX-HS100に繋いだTrevaの写真です。銀色のやつね。 ちなみになぜ電話の色がオレンジなのかは コラムを参照ください。
今回の改造はこのTrevaをVisorに繋いでしまおう!というものです。 といってもTrevaの解析は AAFぱ研さんが CMOSカメラユニット「Treva」の解析 にて非常に丁寧に解説していますし、 ぱっぱかぱ〜むさんは Treva(トレバ)で撮れるんです にてVisor PrismとTrevaを既に繋いでいます。 脱線しますが、ぱっぱかぱ〜むさんの DigiQで遊ぼうはヒジョーに面白いので是非一度。次なるお遊び対象はDigiQですね。 脱線ついでにDigiQ、Trevaで検索すると見つかるページで いしかわきょーすけさんの 小型ローカルビジョンロボット「トレQ」 ってのが面白いです。DigiQ買うぞーー!
つうことで、私はこれらのサイトを参考にしてVisor DeluxeにTrevaを接続するってだけです。 要するに詳しくTrevaについて知りたいとかVisorでどうやって表示するの?とかいうことは他のサイトを参考にしてね。

回の改造で一番の難関はジャックの入手でした。
ちょっと(かなり)写真がヒドイですが、これがそのジャックです。4極φ2.5mmです。 一応市販されているのですが、代理店に問い合わせたところlot5kとのこと。うへーーー1個でいいのにーーー つうことで通常ルートでの購入は断念。 ネットを探し回ったところ(ホントはそんなに探してないケド)前出のAAFぱ研さんとこ(間違い) Strawberry-Linuxさんとこ でTreva基板キット という名でジャック+基板+3端子レギュレータ+αを780円で通販してました。 ジャック一つ欲しいだけなのに780エンは高いナーということで却下 (でも実は2セット申し込んだけど)。 結局秋葉でfeel H"のモックを物色。4極ジャックの実物がついているものを探して購入してきました。 このモック100円也。このジャックがついているモックは2ヶ発見したんだけど、片方は300円だったのでやめました。ドケチ。 モックから目的のジャックを外すのはいたって簡単でした。ジャックを外したモックは再び組み立てて子供のおもちゃになりました。
今回の改造に必要な部品はこのジャックだけ。 でも、前回のLi+化したVisorにTrevaを繋ぐには低損失の3端子レギュレータが必要です。 いやちゃんとすれば必要ないのかもしれないけど、とりあえず使いました。 ちゃんとすればって言うのは、Visorの内部は3.3Vで動いています。これは中のICなんかの電源pinをテスタで計ってみたらみんな3.3Vだったから。 つうことは何処かにDC/DCコンバータがあるってことですよね。 大体どいつだかはわかっているのですが・・・というのもちょっと大きめのコイルやコンデンサやらが集まっているところがあったので。 んで、どれくらい電流とれるのかとかその辺が未調査なので余裕のあるリチウムイオンバッテリから直接レギュレータにぶち込んで3.3Vを作ったのでした。 詳細は後ほど。

ずは筐体の加工です。 穴あけの位置さえビシっときめちゃえば極めて簡単です。 写真の位置に電ドラでφ6.0mmの穴をあけます。以上で筐体の加工は終了。
って写真はひどいピンボケだし、説明も不親切すぎ。 詳しく位置決めのポイントをあげると・・・

体加工の全ては位置決めです。
穴の位置は基板にジャックを接着した時に高さがちょうど良いこと。 それから液晶基板がぶつからないこと。ちゃんと筐体が閉まること。 他の部品とショートしないこと。 って考えると写真の位置しか良いところがありませんでした。 ぱっぱかぱ〜むさんのPrismの改造だとシンクコネクタ側にスペースがある様ですが、 Deluxeさんは電池ケースとかあってその辺スペースありません。 うーん、Prismの分解した写真みるとPrismの方がスペースに余裕があるなー。 いいなーPrism。改造しやすそーで。(^_^;
ちなみに左の写真の位置にジャックを固定すると、 ジャックの角とチップトランジスタ(と思われる。もしかしたらダイオード) がほんの少し干渉してしまいます。ほんのすこーし、ジャックの樹脂モールドを カッターで削ってその分逃げてます。 ホントぎりぎり。
4極ジャックはSMT(面実装)なのですが、上下逆向きに基板に接着します。詳しくは後ほど。

組みした写真です。 写真からだいたいの位置を参考にして下さい。 上下の筐体の勘合のための爪が半分ぐらい無くなってますけど気にしないで。 ジャックの中心は基板の位置の関係で上下筐体の合わせ目より下にオフセットしています。 これは基板と筐体の位置関係をノギスで測り、そして ココで入手したジャックの図面から計算しました。

下の筐体を合わせたときの写真です。
筐体の色が違うのは気にしないで下さい。 別筐体も同じように加工したのでその写真です。ちょっと穴の位置が違うのは ジャックを直接基板に接着していたスケルトン筐体とジャックと基板の間に絶縁のために プラバンを挟んだグラファイトのためです。
それから穴径もスケルトンの方がφ6.5mmだったのに対して、グラファイトの方はφ6.0mmにしました。 φ6.0mmの方が良いみたい。

Li+化してあるので、電池電圧は約3.7Vです。 いろいろなサイトを参考にするとTrevaは動作電圧3.3Vみたいです。以前のLi+化の改造の時には 「DC/DCの入力が3.3Vを超えちゃうけどうんぬん・・」と書いたと思います。 その後、やっぱ気になって、リチウムイオンバッテリから電池端子の間にダイオードを一本かましてました。 Vf=0.5Vぐらいのダイオードを使っていたので3.3V+0.5=3.8VまでならDC/DCの入力が3.3Vを超えない・・って感じで。 気休めですね。だって充電時は4.1Vとかになるのにね。 今回、ここからTrevaの電源をとっても良かったのですがTrevaは壊したくない。 ついでにVisorも心配。ということで、リチウムイオン電池の出力に低損失の3端子レギュレータを入れることにしました。 右図の上がいままでの改造Visorの電源回路図。下が3端子レギュレータを追加した回路。 右が今回使用した3端子レギュレータ(NJU7202L33)のピンアサインです。前出のTreva基板キットについてました。 スペースがあるのならレギュレータの前後に電解コンデンサでも入れたいのですがなんたってスペース無いしね。

いう訳でまずTreva接続の前に電源回路の改造です。 写真の赤丸で囲ってあるのがダイオードです。こいつを取っ払っちゃいます。
かんけー無い話ですけど、写真中央やや右寄りの下の黒い影はデジカメのレンズについてたゴミです。すんません。 以後の写真にも写っちゃってて、目障りですねー。 新しいデジカメ欲しいな。

して、3端子レギュレータとセラコンを繋ぎます。 基板とか用意しないで、リチウムイオン電池に瞬間接着剤で3端子レギュレータを固定して、 その足にセラコンをはんだ付け。 後は前に作った充電制御回路とリチウムイオン電池とVisorの電池端子とを電線で繋いで完成。 Visorの電池端子に繋ぐ前に出力の電圧をちゃんとチェックしましょうね。 Trevaの電源端子に接続するのはこのVisorの電池端子からにしました。

路図です。
左上の絵がTreva用の4極ジャックのピンアサインです。GNDの部分が斜めに剥き出しなので、 基板に接着した時とかショートに気をつけましょう。 絵はTop Viewですが、Visorに内蔵する時にはひっくり返して接着しますので、ピンアサインを間違えないように注意しましょう。
右が全体の回路図(配線図)です。といっても電源の改造の部分は入っていません。 こっちの図ではTrevaジャックがBottom Viewで書いたのでご注意を。 1〜8まで並んでいるのはVisorのHot Sync用のコネクタです。 ピン番号は液晶を下に向けて左から1です(左下図参照)。間違えないように。 私はこれを何度も間違えています(Li+化参照)。
TrevaとVisorの接続は、
Treva DOUT - Visor RXD
Treva CLK - Visor TXD
です。あとは電源とGNDを接続するだけ。 palmwareからはTXDをポートとして使いクロックを与えて、 そして受信データをもらっているんだと思います。 思いますってのは、実はpalmwareもぱっぱかぱ〜むさん作の 撮れるんですを利用させてもらってますんで。

線中の写真です。 こんな感じで配線します。写真はLi+化した時に電池ボックスを全削除したので、 線の長さなんて適当で大丈夫でしたが、Li+化していないVisorを改造してTrevaを接続する場合、 線の引き回しを十分検討して下さい。 実はグラファイト筐体の方はLi+化していなくて、電池ボックスがあるために、 電線を引き回すために、一部リブを削って電線を挟まないで引きまわせるようにしています。 ここは写真に撮るのを忘れたので、各自工夫してみて下さい。そのうちまた写真とって解説とともに更新・・・ しないだろーな。


タン基板をメイン基板に接続しました。
こんな感じになってます。ちょっとJOGの配線とかとごちゃごちゃになってますけど。 後でちゃんとまとめてもうちょっとまともになってます。
こっちのスケルトンな筐体はLi+化、JOG化と今回のTreva接続とフルスペック。 もう一つのグラファイトの方はTreva接続のみとなっています。 グラファイトの方はLi+化していないので、Trevaの電圧が単4電池2本直列の電圧しかありません。 よって電池が残り少なくなってくると2.7Vとかになります。 でも一応Trevaは動いていますね。まあいいか。 本来ならVisor内部のDC/DCコンバータの出力から3.3Vを頂きたいところですが、試してみたところ、 電流がそんなに取れないみたいで、Trevaを繋ぐとResetしてしまいました。 Trevaは20mA@3.3Vぐらい食いそうです。 今回の改造だと、Visorの電源を切っていても、Trevaを接続していると電気を食います。 Trevaを使わないときは外しておきましょう。



完成!!

筐体をはめてねじ止めして完成。ソフトはぱっぱかぱ〜むさん作の 撮れるんですです。 VisorDXはモノクロなんですけど、撮影した写真はwindows用の変換ソフトで カラーのbmpファイルにできます。
試しに左上の写真を変換したのがコレ→です。


改造ってたのしっ!


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